GIANTが新たなチャレンジをしています。
ESCAPE R3をドロップハンドル化したモデル「ESCAPE R DROP」を、GIANT自ら公式販売することを決定したからです。
恐らくですが、この数年でベストセラーモデルに大成長すると思います。
今からその理由について説明を進めたいと思います。
ESCAPE R3のドロップハンドル化
ESCAPE R3そのもののドロップハンドル化は、そう物珍しいことではありません。
クロスバイクに乗り慣れて、さらなるスピード化と前傾姿勢を求めてドロップハンドル化した方は多数いらっしゃいます。
最初からドロップハンドルを備えたロードバイクを買えばいいじゃないかと野次を入れる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、しがないサラリーマンや親からの援助がなく小遣いだけで頑張っている学生にとっては、10万円以上するロードバイクを簡単に買えるはずがありません。
ハンドル、クランクなど少しずつ購入して、ドロップハンドル化に向けて少しずつ進化することに改造のロマンが込められているのです。
ESCAPE R3のドロップハンドル化は逆にたかくつく
と、ここまでESCAPE R3のドロップハンドル化に対し、寄り添って説明してきましたが、実際ドロップハンドル化に必要な費用を積み重ねていくと、割とお財布に優しくないが分かっています(笑)。
さらにみなさんのブログを見ると、改造作業に相当の手間がかかっています。
肝心の乗り心地の変化についても、残念ながら微妙だという感想が多いです。
②ステム 3,000円
③STIレバー(105) 17,000円
④フロントディレイラー(105) 3,500円
⑤リアディレイラー(105) 5,000円
⑥クランク(105) 12,000円
⑦BB(105) 2,000円
⑧スプロケット(10S) 4,500円
⑨チェーン(105) 3,000円
上記だけでも、53,500円掛かります。
オークションやパーツグレードを、105ではない下位グレードにすれば、もっと費用を削減できるかもしれません。ただし、工具代や必要なパーツを購入することを考えると、少なくとも50,000円程度はかかるでしょう。
でも、そのパーツを一気に揃えるのではなく、数カ月かけて一つずつ、夢を積み上げるように収集していくので、なかなか総額に気づきにくいのだと思います。
揃え始めたら後に引けないというのも理由の一つかもしれません。
ちなみに、ESCAPE R3の車体費用は、52,000円(税別、2020年モデル)なので、ドロップハンドル化するともう一台ESCAPE R3が手に入ることになってしまいます。
しかし、そのようなコストパフォーマンスの悪さにもかかわらず、われらがGIANTファンはESCAPE R3のドロップハンドル化をあきらめる気配はありません。
ESCAPE R DROP 販売決定
その熱意に応えるようにGIANTは2020年モデルで「ESCAPE R DROP」を発表しました。
ESCAPE R3をそのままドロップハンドル化するのではなく、ロードバイクのジオメトリに近づけた上で販売するのです。
お値段何と66,000円(税別)です。
おいおい、そんな安く販売して大丈夫か!?
GIANTが2020年モデルとして販売する車体で、ESCAPE R DROPの次に安いモデルは、「CONTEND2」の86,000円なので、2万円以上も下回るお得さを誇ります。
このコストパフォーマンスの良さにより、従来ESCAPE R3を購入していた層が、ESCAPE R DROPに流れると考えられます。
ESCAPE R3の2020年モデルは、52,000円(税別)なので、GIANTとしても客単価を14,000円上げることができます。
消費者としても安価にかつ優れた性能を持つロードバイクを入手できるので、ESCAPE R DROPは、メーカーとユーザーがWIN-WINの関係にあるモデルだといえます。
ESCAPE R3とESCAPE R DROPのジオメトリ―の違い
サイズMでの比較になりますが、違いは以下の通りです。
ESCAPE R3に比べ、より速くそして車体コントロールが軽快かつ快適に行えるよう、微妙なフレーム形状に違いが施されています。
トップチューブが、DROPの方が20㎜短い
ヘッド角が、DROPの方が0.5度立っている
ホイールベースが、DROPの方が14㎜短い
ESCAPE R DROPの特徴
ESCAPE R DROPのスペック
- ESCAPE R DROPの重量は、10.9kg(Mサイズ)です。
ESCAPE R3が、10.7kg(Sサイズ)とサイズが違うので単純比較できませんが、ほぼ同じ重量と言えます。
コメント